北海道での賃貸探しのコツ|暖かい物件の選び方と注意点を詳しく解説

突然ですが、北海道賃貸選び方を間違えてしまうと、年に30万円以上損をしてしまうかもしれません。

なぜかと言うと、冬の期間の暖房費が高くなってしまうからです。

北海道で暖かい家に住むことができれば、コスト面でも快適さにおいても満足した暮らしが出来るでしょう。

しかし北海道の冬を経験していない人は、暖房事情が分からず「賃貸をどう選べば良いの?」という状態だと思います。

僕は今まで北海道で『一戸建て3戸・アパート11戸』の築古から築浅まで様々なタイプの賃貸に住んできました。

その中で「アレを選べば良かった」「コッチの方が良かったかも」と後悔する事がたくさんありましたね。

ですが、いくつか条件を定めただけで賃貸選びを失敗することが無くなったんです。

この記事では北海道での賃貸の選び方について、僕の経験をもとに注意点を交えて解説しています。

この記事で分かること
  • 北海道で賃貸を選ぶコツと注意点
  • 北海道の賃貸物件の特徴
目次

北海道の賃貸の選び方と注意点を6つ紹介

それでは北海道の賃貸を選ぶコツと注意点を具体的に6つ解説していきますね。

これは集合住宅・一戸建て共通の選び方と注意点になります。

もし「6つは多すぎる」という人は、1・2・3番だけでも賃貸選びの条件に入れてみてください。

1.暖房設備の確認しよう

1つ目は暖房設備の確認をすることです。

まず暖房設備が備え付けられていない賃貸物件は家賃が安くても選ばない方が良いでしょう。

北海道の賃貸はほとんど暖房設備が備え付けられていますが、まれに備え付けられていない物件があります。

このような物件は暖房方式が「灯油」であることが多く、以下の初期コストが掛かってきます。

  • ストーブ本体代
  • 煙突代
  • 灯油タンク代
  • 設置費用

中古で購入すれば設置費用を含めても10万程度で済みますが、万が一壊れてしまい修理することを考えるとオススメできません。

僕も一度だけ暖房設備(ストーブ)がない物件に住んだことがありますが、運良く上司が使っていないストーブセット一式を貸してくれたのでお金はかかりませんでした。

新品で家をしっかり暖めてくれるストーブセットを買うとなると、設置費用込みで約20万くらい掛かってしまいます。

初期コストが掛かり過ぎですね。

ですので暖房設備(ストーブ)が備え付けられている賃貸物件を選びましょう。

また暖房設備(ストーブ)が備え付けられている物件は、できればストーブの位置が窓付近に設置されている物件が良いです。

窓の付近に暖房器具があると、家の中が暖まりやすいんですよね。

2.プロパンガス・オール電化はやめよう

2つ目は暖房と給湯にプロパンガス(LPガス)とオール電化を使う賃貸物件は選ばないことです。

選ぶのであれば「都市ガス」が1番良いです。最悪でも「灯油」を選びましょう。

現時点※で北海道のプロパンガス(LPガス)とオール電化は、都市ガスと比べると冬の暖房コストが1.6倍ほど高くなります。

オール電化に住んでいる知り合いは、冬の期間に電気代が月10万円以上になっていましたね。

また僕は一人暮らしをしていた時にプロパンガスの物件に住んでいましたが、寒さ対策をする前だったので冬の期間に月5万円ほど払ったことがあります。

なので、よほどのことがない限り都市ガスもしくは灯油を選ぶようにしましょう。

ちなみに灯油は都市ガスの1.2倍ほどで済みます。

※2024.3時点

3.古すぎる物件はやめよう

3つ目は築古物件は選ばないという事です。

昔に建てられた賃貸物件は断熱材が使われていなかったり、老朽化によって建物の気密性・断熱性が悪くなっている可能性があります。

具体的に言うと、1999年4月より前に建てられた賃貸物件は寒くなる傾向にあるんですよね。

理由は省エネ基準の改正にあります。

1999年4月に省エネ基準が改正され、断熱性の基準が強化されました。実はそれ以来、断熱性の基準はそんなに変わっていないんですよね。

参照元【一般社団法人 日本サッシ協会】:https://www.jsma.or.jp/Portals/0/images/eco/pdf/h28koushuukai.pdf

ということは、1999年4月以降に建てられている住宅は、最近建てられた住宅と断熱性においては大差ないということになります。

すべての住宅ではないですが1999年4月以降に建てられた住宅は、その省エネ基準を満たしている可能性は高いと言えますね。

なので多少家賃が高くても1999年4月以降に建てられた賃貸物件を選ぶようにしましょう。

もし条件がどうしても合わなくて、1999年4月以前に建てられた賃貸物件に住む場合は必ず寒さ対策を行いましょう。

賃貸でもできる寒さ対策については、別記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

4.部屋の位置は重要

4つ目はアパート・マンションで借りる部屋の位置についてです。

北海道で1番選んではいけない賃貸物件の位置は「1階の角部屋」ですね。

まず冷気は下に溜まる性質を持っているので、2階より上の部屋より1階の部屋の方が寒くなります。湿気も冷気と似た性質なので、結露・カビに苦しめられる可能性が高いでしょう。

さらに高い位置にある2階より上の部屋は日当たりが良いですが、1階は日当たりが悪いですよね。

さらに角部屋は外気に触れている壁面が多いので必然的に寒くなります。

なので、1階の角部屋は選ばないようにしましょう。

次に北海道で選んではいけない賃貸物件の位置は「車庫の上の部屋」です。

部屋の下が車庫になっている家は、床が冷たくなってしまいます。

基本的に車庫には断熱材が入っていない上に気密性が低いです。なので車庫の中は外と変わらない気温になり、下から部屋が冷やされてしまうんです。

なので、車庫の上の部屋も選ばないようにしましょう。

なるべく上下左右が部屋に挟まれている部屋を選ぶことができれば、北海道の冬も暖かく過ごせるはずです。

ただし、小さい子供が居て騒音トラブルが気になるという人は「1階で左右が部屋に挟まれている部屋」でも良いですね。

下に部屋がなければ騒音もそこまで気にならないでしょう。

5.生活パターンで建物の構造を決めよう

5つ目は家族の生活パターンによって建物の構造を決めることです。

結論から言うと「家を空ける時間が長い家庭は木造・家に人が居る時間が長い家庭はRC」がオススメです。

住宅の構造の種類は大きく分けて3種類ありますが、日本で建てられている住宅の構造のほとんどが「木造」「RC」です。

この2つの住宅構造にはそれぞれ特徴があるんです。

  • 木造:冷めるのが早いが、暖まるのも早い
  • RC:暖まるのに時間が掛かるが、冷めにくい

例えば家に人が居る時間が長い家族が木造を選ぶと、冷めるのが早いので暖房費がかさんでしまいます。wえば家に人が居る時間が長い家族が木造を選ぶと、冷めるのが早いので暖房費がかさんでしまいます。

しかし、家を空ける時間が長い家族が木造を選んだ場合、暖まるのが早いので寒い時間が短くなりますよね。

逆に家を空ける時間が長い家族がRCを選ぶと、暖まるのに時間が掛かり寒い時間が長くなってしまいます。

ですが家に人が居る時間が長い家族の場合は、冷めにくいので一度暖まってしまえば暖房を点ける時間が短くなりますよね。

このように家族の生活パターンに合わせて、住宅の構造の特徴を活かせば快適に過ごすことが出来るでしょう。

6.家周辺の除雪状況を確認しよう

6つ目は賃貸物件の除雪状況を確認しておくことです。

これは暖かい物件の選び方とは違いますが、なるべく周辺の除雪・排雪状況の良い賃貸を選ぶようにしましょう。

ぶっちゃけ言いますと、北海道の除雪はマジでキツイです。大雪が降った後の除雪は、マイナス気温でも汗だくになり身体はポッカポカ。

寒くないのですが、「なんでここに生まれ落ちたんだ?」と運命を呪うくらい北海道の除雪はマジでキツイです。

冬の期間に内見が出来る人は、賃貸物件の駐車場・周辺道路の除雪と排雪状況を見ましょう。

もし内見なしで賃貸を決める人は、不動産の担当者に確認してみてくださいね。

北海道の「一戸建て特有」の3つの注意点

次は一戸建て賃貸を選ぶときの注意点について具体的に3つ解説していきます。

一戸建て賃貸の選び方とアパート・マンションの選び方は基本同じですが、一戸建て特有の注意点がありますのでお話ししますね。

1.除雪と雪下ろしを覚悟しよう

1つ目は、一戸建て賃貸に住む場合は除雪や屋根の雪下ろしを覚悟することです。

一戸建てを借りた場合、基本的にその敷地内の除雪は自分でやることになります。

ただでさえマジでキツイ除雪を広い範囲やらなければならないので、精神的にも肉体的にも疲弊してしまうでしょう。

それと屋根の雪下ろしも自分でやらなければいけません。

屋根の形状によっては雪下ろしの必要がありませんが、古い一戸建ての多くは雪下ろしが必要になります。

2.勾配のある屋根は要注意

2つ目は、屋根の形状を必ず確認しましょう。

北海道の住宅の屋根の形状は大きく分けると、「落雪型」と「無落雪型」の2つになります。

できれば無落雪型の屋根か雪止めが付いている屋根を選びましょう。

無落雪型や雪止めが付いている屋根であれば、雪下ろしをしなくても良いのでおすすめです。

しかし勾配のあって雪止めがない落雪型の屋根は雪下ろしが必要(落雪型なのに)な上に、それ以外にもトラブルの種になる可能性があります。

トラブル①.窓ガラスが割れる

屋根の雪が落ちる方向に窓がある場合は、窓に雪囲いをする必要があります。

なぜかと言うと、屋根から雪が落ちたらその下にどんどん雪が積もっていきますよね。その積もった雪が窓を覆ってしまい、窓ガラスが圧迫されて割れてしまう可能性があるんです。

また屋根に積もった雪が氷の塊になって落ちてきて、万が一窓ガラスに当たったら確実に割れてしまいますね。

そうなると窓の修理代は掛かりますし、氷の塊が窓ガラスを突き破って入ってきたら人命にも関わってきます。

僕も一戸建ての賃貸に住んでいた時に、窓ガラスが屋根からの落雪に覆われてしまった事がありました。

焦って除雪をしたので、窓ガラスが割れることはなかったのですが、その除雪によって腰痛が発症し数日間立てませんでしたね。

このようなことが起きてしまうので、落雪型屋根の一戸建てを借りる時は、どっちに雪が落ちる方向を確認しましょう。

トラブル②.ご近所トラブル

また一戸建て賃貸に隣接した家があった場合、落雪がご近所トラブルに発展することもあります。

僕も一度、落雪が原因でご近所トラブルに発展しました。

僕が借りていた一戸建て賃貸で屋根に積もった雪が落ちて、隣の家の壁と窓ガラスに当たり破損させてしまったんです。

隣の家近すぎるんですもん。

もう大家さんが駆けつけてくるわ、警察は来るわで大騒ぎになりましたよ。

当時はお金がありませんでしたが、幸いにも災害保険で雪害が保障されていたので弁償代金は払うことができました。

滅多にないことですが、隣の家との距離と雪が落ちる方向を確認するようにしましょう。

3.暖房費が高くなることを覚悟しよう

3つ目は、アパート・マンションと比べて暖房費が高くなるという事です。

理由は2つあります。

一戸建ての暖房費が高い理由
  • 多くの場合、アパート・マンションと比べて広いから
  • 外気に触れている壁面(屋根)が多いから

ほとんどの場合、一戸建てはアパート・マンションよりも広くなります。

家が広いという事は、それだけ暖房に使うエネルギーが多くなりますよね。

ですので、一戸建て賃貸はアパート・マンションから見ると暖房費が高くなってしまうんです。

またアパート・マンションであれば、左右・上下に別世帯の部屋があるので、全方向から外気温の影響を受けることはありません。

しかし一戸建て賃貸は、1世帯しか住まないので外気温の影響を全方向からまともに受けてしまいますよね。

なので、アパート・マンションと比べると一戸建て賃貸は冷えやすいのです。

これらの理由から、一戸建て賃貸はアパート・マンションと比べて暖房費が高くなる傾向があります。

一戸建て賃貸を検討する場合は、これらの事を覚悟したうえで住むようにしましょう。

北海道の賃貸物件の特徴 

次に北海道の賃貸の特徴について解説します。

本州の賃貸と北海道の賃貸はいくつか違う部分があるんですよね。

北海道の賃貸の特徴を知っていると、少し楽な気持ちで部屋選びができるでしょう。

日本の中でも比較的に家賃が安い

北海道は比較的、日本の中でも賃貸物件の家賃は安い方です。

札幌の都心部や一部地域では家賃が高めなところもありますが、それ以外は2LDKで平均5~6万円台、中には2~3万円台で借りられる地域もあります。

ですので北海道での生活を豊かなものにするためには、札幌都心部や一部地域以外では新しめの賃貸を選んだ方が良いですね。

家が基本的にあったかい造り

北海道の住宅は本州の住宅よりも、暖かくなるように造られています。

これは古い家を比較した場合もそうなんですよね。

やはり日本一寒い地域なので「暖かく暮らしたい」というニーズが強く、1953年には日本に先駆けて「北海道防寒住宅建設促進法」が制定されています。

参照元【一般社団法人 日本サッシ協会】:https://www.jsma.or.jp/Portals/0/images/eco/pdf/h28koushuukai.pdf

なので古い住宅でも同じ築年数なら、圧倒的に北海道の住宅の方が暖かいのですね。

さらに建築省エネ法では、地域によって断熱性の基準値を定めています。北海道はもちろん一番高い基準値に定められています。

参照元【JFE ロックファイバー株式会社】:https://www.jfe-rockfiber.co.jp/img/catalog/JFE_general_catalog_2021_chap5.pdf

その他にも北海道の住宅は、寒い冬を暖かく過ごすための工夫が凝らされています。

北海道住宅の工夫
  • ペア・トリプルサッシや二重窓
  • 樹脂サッシ
  • 玄関フード(風除室)

おそらく冬の期間中、家の中の快適さは北海道が日本一でしょうね。

北海道の賃貸の選び方|まとめ

まずアパート・マンションの選び方・注意点は6つあります。

  • 暖房設備の有無と設置位置の確認
  • 暖房・給湯は都市ガス、最悪でも灯油を選ぶ
  • 1999年4月以降に建てられた賃貸物件を選ぶ
  • 上下左右が他の部屋に囲まれた部屋を選ぶ
  • 家を空けがちな家庭は木造・家に居る事が多い家庭はRC
  • 賃貸物件周辺の除雪・排雪状況を確認

この6つの条件を基準にしてアパート・マンションを選べば、北海道の冬も快適に過ごすことが出来るでしょう。

一戸建て賃貸の選び方も、基本的にアパート・マンションの選び方と一緒です。

しかし一戸建て賃貸で注意しなければならない点が3つあります。

  • 除雪と屋根の雪下ろしが必要になる可能性が高い
  • 落雪型の屋根は「窓ガラスの破損」「ご近所トラブル」に注意
  • 暖房費はアパート・マンションよりも高くなる

一戸建て賃貸に住む場合は、これらの事を踏まえて選ぶようにしましょうね。

北海道の賃貸は、本州と比べて比較的安い家賃で住むことができます。

そのうえ本州の住宅よりも性能が良いので、北海道の冬を経験したことがない人は「思ったより寒くない。てか暖かい!」と驚くことでしょう。

ただし「家賃が安ければ良い」とか「高ければ快適だろう」と適当に賃貸を選んでしまうと、寒かったり暖房費が莫大になる可能性があります。

賃貸の選び方に気を付けて、北海道の冬をあったかく暮らしましょうね。

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